二日酔いの原因って説明できる？

ちゃげです。

今回の記事はお酒を飲んだ次の日に当たり前のようになる二日酔いがなんで起きるのかを医学生的になるべく簡単に解説していきたいと思います。

二日酔いの定義ってなんだろう 

二日酔い、宿酔（ふつかよい）とは、酒などのアルコール飲料（エタノール）を、自身の代謝能力以上に摂取することにより引き起こされる、不快な身体的状態。

お酒をたくさん飲んだ次の日に頭が痛くなって気持ち悪くなる、、、これが二日酔いかと実感したあの日のこと。みなさん一度はありますよね！この二日酔いのメカニズムを知っていれば、対策も見つかるはずです。少し考えてみましょう。

アルコールはどこで代謝される？

摂取したアルコールはどこで代謝されるのか、答えはみなさんご存知の通り肝臓です。肝臓は吸収した栄養を代謝していきます。その中にアルコールも含まれるのです。

胃や腸で吸収されたアルコールは血流に乗って肝臓まで届きます。アルコールはそのままでは身体にとって有害なので、無害なものに変えられるのです。そしてそれが尿によって排泄されていきます。

アルコールの分解に必要な２つの酵素

アルコールを分解して無害なものにするためには、二つの酵素が必要になります。

アルコール脱水素酵素

アセトアルデヒド脱水素酵素

まずアルコールはアルコール脱水素酵素によってアセトアルデヒドという物質に代謝されます。後で書きますが、このアセトアルデヒドが二日酔いの原因になります。その後にアセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素によって酢酸に代謝されます。酢酸は最後には無害な水と二酸化炭素に代謝されて尿として排出されるのです。

アセトアルデヒドが悪さをしている！

お酒を飲んだ後の独特な体臭や呼気の匂いってありますよね。あれはアルコール分解途中のアセトアルデヒドが皮膚や呼気から外に放出されているのです。またこのアセトアルデヒドはタバコにも含まれていて強い毒性を持ちます。頭痛がしたり吐き気が生じるのはこのアセトアルデヒドが体に蓄積しているのが原因だったのです。

日本人はお酒が弱い！？

日本人が属すモンゴロイド（いわゆる黄色人種）はほぼ半数がアセトアルデヒド脱水素酵素の働きが弱いことが知られています。つまり、

日本人の半分が二日酔いになりやすい！ 

ということです。もちろん、日本の中でもある程度の地域差があります。

お酒を飲むことによってある程度は酵素の活性が上がることもあるようですが、遺伝的な酵素の働きの強さには乗り越えることのできない壁があるみたいです。

二日酔いにならないためには

１番簡単で皆さんがやっている対処法が水をたくさん飲むことです。アルコールには利尿作用がありますから、身体は脱水状態となります。その状態ではアセトアルデヒドがどんどん身体に蓄積されていって悪さをします。手っ取り早く身体の外に出してしまうには尿による排泄が一番です。尿を出すためには水をたくさん飲むのです。スポーツドリンクなども吸収が良いのでgoodです。

もう１つ以外に知らないのがビタミンB１不足です。アルコールの代謝にはビタミンB１も肝臓で大量に消費されるのです。アルコール依存症の人はこのビタミンB１不足によって脚気という病気になってしまうこともあります。ビタミンB１は皮膚の健康維持の役割もあるので、不足しているとささくれや肌荒れの原因にもなります。飲んだ次の日にビタミンB１が多く含まれている食材を食べることは大切です。ビタミンB１を多く含む食材として有名なのが、豚肉、玄米、豆類などです。

飲んだ後にラーメンを食べたくなるのは理由がある！

最後に余談として、飲んだ後に締めのラーメンを食べたくなるのにはちゃんとした理由があるのだ！という話をします。

アルコールを摂取した身体がラーメンを欲する理由は大きく３つあります。

まず１つ目、今まで説明した通りアルコールを無害なものへ代謝するのは肝臓にとって大仕事です。これによって多くのエネルギーを消費します。ここで必要になってくるのが炭水化物です。まさにラーメンですね。

次に二つ目、ラーメンのダシに含まれるうまみ成分であるイノシン酸がありますが、このイノシン酸がなんとアルコール代謝の２つの酵素であるアルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素の働きを助ける効果があるのです。これはまさにラーメンです。

最後に、皆さんまず１杯目に飲むビールですが、多くのカリウムが含まれています。カリウムを多く摂取すると、身体は代わりにナトリウムを摂取して均衡を取ろうとします。ナトリウム、、、つまり塩です！塩分をたくさん含むものといえば、ラーメンです！

このような理由からして、飲んだ後の締めのラーメンは必然なのです。

個人的な話ですが、ちゃげは西新宿にある「麺屋　翔」という塩ラーメンのお店が大好きです。もし機会があったら、是非行ってみてくださいね！

と、いうわけで今回は二日酔いのお話でした。

こんな話、飲み会でちょっと話してみるとへーーってなるかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。