『僕たちはもう働かなくていい』堀江貴文
このところ忙しかったのですが、合間を縫って本を読んだので感想を書いておきます。
『僕たちはもう働かなくていい』
読んだのはこちらの本
2月1日に発売された堀江貴文さんの新刊『僕たちはもう働かなくていい』です。この本は今話題のAI技術やロボット技術の現在と今後の展望について書かれている本なのですが、堀江さんの考え方や生き方についても所々触れられていて面白かったです。
一見、タイトルだけ見ると「あ、AIに仕事が取って代わられて無くなってしまうのかもしれない。」と悲観的な内容を想起してしまいますが、堀江さんなりのAIやロボットの付き合い方についてプラスに書かれていました。
僕の感想も交えながら簡単に紹介していきます。
『ホリエモン万博』に行きたかった
と、その前に堀江さんといえば、つい最近に『ホリエモン万博』と題して大規模なイベントを開催していらっしゃいました。僕もぜひ参加したいと思っていたのですが、あいにく予定が合わずに参加することができませんでした。もしまた機会があればぜひ参加してみたいと思っております。
こんなに多くのジャンルのお話を聞く事が出来るイベントってなかなかないですもんね。自分のやりたい事をしっかりと実現している堀江さん、素直に尊敬します。
なぜこの本を手に取ったのか
まずはなんで僕がこの本を手に取って読んでみようと思ったのかについて書いていきます。もちろん堀江貴文さんに興味もありましたし、タイトルに惹かれたというのもあります。
しかし、僕も医学生の端くれなので気になるのです、ロボット技術について。
皆さんはご存知でしょうか、『da Vinci』という手術支援ロボットのこと。度々メディアにも取り上げられていて、昨年4月からは保険適応も拡大しているのでご存知の方も多いかもしれません。詳しくはこちらをご参照ください。
僕もこのロボットを使った手術を何回か見学したことがあるんですが、驚くほど正確な動きをしますし、鮮明かつ3Dで映像を見ることができます。手術において奥行きがわかることはとても重要なことで、従来の腹腔鏡では困難だった身体の奥深くの狭いところもこの『da Vinci』ならば、不自由なく手術することができるのです。
このロボット支援下での手術は今後どんどん広く行われていくと僕は確信しましたし、医師としてその技術の進歩を正確に知っておくことは必要だと思ったのでこの本を手に取りました。
結果から言えば、直接的に手術支援ロボットについて書かれている内容はありませんでしたが、現在の日本トップレベルのロボット技術について書かれていたので大変参考になりました。
AIの現状について正確に知っている人はどれだけいるんだろう
今、世の中ではSF作品のいわゆるディストピア小説と言われるジャンルのように「将来的に人間はAIに支配される」とかもっと近い未来の話では「AIに仕事を全て取られ仕事がなくなる」と漠然と考えている人はいるかもしれません。
技術革新が繰り返されていく中である一定の人は保守側として抑止しようとします。本の中では「ラッダイド運動」がその代表として取り上げられていました。しかし、結局のところ技術革新はいつでもその流れを打ち破ってきたのです。
産業革命やインターネットの発明、スマホの普及など人は皆新しい技術をちゃんと使いこなしているじゃないですか。僕はこの本を読んでいて、堀江さんの「AI技術も正しく知って、うまく社会の中に取り込んで使いこなしていきましょうよ」というメッセージが込められているのかなと感じました。そのために必要な現状のAI技術とこれからの展望についてエッセンスが書かれていました。
マツコロイドの衝撃
皆さんはマツコロイドをご存知でしょうか。僕は数年前にテレビで見て衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。マツコロイドとはマツコデラックスさんそっくりのアンドロイドで、見た目はもうマツコデラックスさんそのものなんです。僕が見た番組は、そのマツコロイドをマツコデラックスさん本人が遠隔で動かして遠く離れたところからお悩み相談に乗るというものでした。
このマツコロイド、事務所にも所属してました笑
さらに調べてみたら、なんと徹子の部屋にも!?
これちなみに黒柳徹子さんの方も「totto」というアンドロイドです笑
しかも会話も音声を吹き込んでるわけじゃなくて、最新の音声合成技術を使って会話してるんですよ。これが2016年なので、今現在はもっとすごいものになってるんじゃないかと思います。
このアンドロイド達を生み出したのは、大阪大学教授の石黒浩教授です。この石黒教授との対談の内容も本で触れられていました。石黒教授のロボットにかける熱い想いと未来への展望も知ることができてとてもワクワクさせられました。
堀江さんが本当に伝えたいこと
僕が紹介したのはこの本のほんの一部で、他にもAI×ロボットのあらゆる可能性について幅広く紹介されていました。この本をきっかけにして自分が興味を持った内容をより深く調べてみるのがいいんじゃないかと思います。AI×ロボットを知る上での入門書のようなものでしょうか。2時間ほどで簡単に読むことができますし、その中で沢山の想像力が掻き立てられ、ワクワクするような構成になっていました。
その中でもやっぱり1番心に響くのは所々に散りばめられた堀江さんの生き方や考え方です。やっぱり挫折をたくさん経験してきて、またそれと同時に多くを成し遂げてきた人の言葉には説得力がありますし、考え方にしっかりと芯が通っていると感じます。
僕もそれぐらい筋の通ったブレない人間になりたいものです。
皆さんも是非手にとって読んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。